キジバト

 昨日の正午から2時まで、二羽のキジバトが家のウッドデッキの柵で休んでいました。

    羽を繕ったり、あるいは虫をとっているのかも知れません。

 

自分のクチバシが届かない部分は、お互いに繕いあっています。

私は昼食をとりつつ、二羽を眺めて考えていました。

(つがいだろうか?ここで仲良くしているけど、この後、家の藤棚に巣を作るのだろうか?)

過去にもキジバトが家の藤棚に巣を作ったことが2回あります。しかし、二回ともヒナが生まれるとすぐに猫に襲われてしまいました。

(ヒナが育つ望みの薄い場所なのだから、巣を作り出したら壊して追い払うのが優しさだろうか…)

しかし、午後2時ごろ、二羽は飛び去り、戻ってきませんでした。暑い時間帯なので、日陰で休んでいたのですね。

鳥が仲良くしているのを見て、私は若い頃に住んでいたフロリダの家での出来事を思い出しました。家は川沿いに建っており、向こう岸は野鳥の保護区でした。母によると、そこにある松の木で、二羽のアオサギが午前中ずっとイチャイチャしていたそうです。つつき合ったり、羽でお互いをハグし合ったり。午後になると松の木の上に巣を作り始めました。次の日くらいからメスは巣に座ったままになりましたが、オスはまだ飛び回って巣の材料を集めていました。学校に通っていた私も、この辺から目撃しています。アオサギのオスが、家の庭にも巣の材料を求めてやってきました。犬が吠えるので、家の中に閉じ込めました。犬は窓ガラスの中から「クーン」と訴えていましたが、みんなで無視したものです。家と庭との間には、スクリーンルームという、中と外の中間の部分があり、そこに数台の椅子が置いてありました。母はよくスクリーンルームの椅子に座って、双眼鏡でアオサギの巣を観察していました。卵は3つ産まれた様子でした。

しかし、ある夜、アオサギの巣は狸に襲われてしまいました。狸が卵を吸っている間、二羽のアオサギは、巣から少し離れた両側で、羽を広げ、ガーガーと鳴いて、狸を威嚇していました。母の指示で、Ronと私と3人で懐中電灯の明かりを狸に当てて、嫌がらせをしました。川幅は広いので、どの程度届いていたかは分かりませんが…狸の目が赤く光っていたのを覚えています。しかし狸は、アオサギの威嚇にも、懐中電灯の光にもひるまず、卵を全部食べてしまいました。母はアオサギの子育てを見るのを楽しみにしていたので、この時から狸が嫌いになってしまいました。

母によると、次の日の午前中、メスのアオサギが巣を訪れ、残念そうに巣を少し整え、去っていったそうです。

野生動物の子育ての成功率は低いのですね。自然は厳しいです。

前の記事

アシナガバチ

次の記事

アシナガバチⅡ